かくのごとく、我思えり

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円錐角膜の人は注意! 急に白く濁って見える急性水腫とは?

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はじめに

 

一説によると1000人に1人かかると言われる円錐角膜。円錐角膜だけであれば視力が低下するだけですし、特殊なハードコンタクトをつければ矯正することも可能です。日常生活に支障をきたすこともありません。

 

しかし円錐角膜が進行すると、急性水腫と呼ばれる症状があらわれることがあります。今回は、実際に急性水腫になり、治療を経験した僕が、その経緯を書いていきます。

 

※僕に医学的知識はありませんので、情報に間違いがあるかもしれません。その場合も責任は負いかねますのであらかじめご了承ください。あくまで一患者の体験記としてお読みになってください。

 

 

急性水腫とは?

 

そもそも円錐角膜とは、その名の通り角膜が円錐状になり、突出していく病気です。円錐角膜の症状は基本的には視力の低下だけです。これは特殊なハードコンタクトレンズをつければかなり矯正することができます。

 

しかし円錐角膜が進行すると、合併症を引き起こすことがあります。その合併症の一つが急性水腫です。急性水腫とは、「角膜の突出が強くなり、デスメ膜という角膜の内側にある薄い膜が破裂し、角膜内に水が溜まることで角膜が突然白く濁る」*1ことです。つまり、角膜があまりにも突出し過ぎたために角膜の内側にある膜が破れてしまい、そのせいで水が角膜のなかに流入してしまうことです。角膜に入ってきた水のせいで角膜が白く濁ってしまうのです。

 

 

僕が急性水腫になってから治療を終えるまで

 

僕の右目が円錐角膜だと診断されたのは高校2年生の春です。その診断を近所の眼科で受けたあと、大学病院に行って円錐角膜用のハードコンタクトレンズを作ってもらいました。視力低下以外の症状はなく、それさえもコンタクトレンズをつければある程度矯正することができました。

 

僕は円錐角膜でない方の目も(普通の)ハードコンタクトを使っていたのですが、円錐角膜の目の方がコンタクトの装用感は悪かったです。しかし日常生活においてそれ以外は気になることはなく、数ヶ月に一度定期検診で円錐角膜の進行度を確かめてもらうとき以外は円錐角膜のことを気にせずに生活していました。

 

そして時は流れ高校3年の1月某日。センター試験が終わって一安心していた時期でした。目が覚めると、部屋に霧がかかっているのかと錯覚しました。まあそれは大げさですが、イメージとしては霧がぴったりです。景色が白みを帯びていました

 

このときの見え方を端的に表したのが下の写真です(あくまでイメージです。実際は見えなくなった範囲はもっと広かったですし、見えるところと見えないところがこれほどくっきり分かれているわけでもありません)。

 

f:id:Kudou18:20181107193906p:plain←正常な見え方

 

f:id:Kudou18:20181107193948p:plain←急性水腫のときの見え方

 

全く何も見えなくなって失明と同じ状態になるというわけではありません。急性水腫になっても目の前の物の色くらいは何となく分かります。しかし、それが何なのかを把握することは極めて困難でした。確か病院で視力を測ってもらったら、0.01あるかないかだったと思います。

 

視界が白みを帯びているのが右目だけだと気づいた僕は、円錐角膜との関係を疑いました。そこで定期的に円錐角膜を診てもらっている大学病院に行くと、急性水腫と診断されました。

 

大学病院で指示された治療法は圧迫眼帯と目薬でした。圧迫眼帯は、眼帯で目を圧迫することで角膜にたまった水を出すことを目的に行います。目薬はどの目薬をどんな目的で使っていたかはすっかり忘れました。すみません…。一日に二回眼帯を外して目薬を差しました。

 

圧迫眼帯はかなり強めに圧迫しないと治療になりません。圧迫眼帯を教えてもらった一週間後に経過を診てもらうためにもう一度大学病院に行ったのですが、そのときに「あまり良くなってないね。圧迫が足りてないのかな」と言われました。「これはさすがに強すぎるんじゃないか」というくらいがちょうどいいです。

 

治療中は眼帯を一日中つけることになるので、日常生活にはかなり支障をきたします。僕も圧迫眼帯をしていた時期は自転車を使うことができなくなったので、歩いたりときにはタクシーを使ったりしました。*2

 

また、片目しか使うことができないので、遠近感をつかみにくくなります。まあ、これは慣れれば何とかなりますが。

 

大学入試の二次試験も眼帯をつけてうけましたね。一応、試験中に眼帯をつける旨を事前に大学に伝えておきました。今振り返っても、いろいろ大変でした。親にもかなり協力してもらったので、本当に感謝しています。

 

それから数週間経ち、無事合格通知が届いたあと、再び大学病院に行きました。角膜の水がだいぶ抜け、ようやく圧迫眼帯を外してもよいと言われました。二か月近くお世話になった圧迫眼帯とのお別れです。そして、圧迫眼帯での治療の終了と同時に、急性水腫の治療も終了しました。*3

 

このとき、角膜のなかの水はほぼ抜けました。しかし、白みが一部残り、急性水腫発症から数ヶ月経った今でも残っています。だから、今も右目は白っぽく見える部分があります。とはいえ、これは急性水腫発症時の白みと比べると相当薄く、大きさも小さいです。日常生活にも支障はありません。少なくとも免許が取得できるレベルには視力が回復しました。

 

 

最後に

 

このように、急性水腫は治療がそこそこ大変ですし、日常生活にはほぼ支障がないとはいえ、回復してもその痕跡が残る場合があります。

 

円錐角膜の人のうち誰がいつ急性水腫になるかという予測も現状ではできないそうです。つまり、円錐角膜の人は急性水腫になるリスクがあるということです。

 

円錐角膜の人は、万が一視界が白っぽくなったときは急性水腫を疑って、日頃円錐角膜を診てもらっている病院に行くようにしてください。

*1:KOMPAS. “円錐角膜”. 慶應義塾. 2018-02-20 円錐角膜|KOMPAS

*2:贅沢かなとも思ったのですが、受験1ヶ月前という慎重さが要求される時期だったので親が許してくれました

*3:目薬はそのあとも差し続けましたが、目薬がなくなったらやめてよいと言われました。急性水腫発症から3ヶ月ほどで目薬がなくなり、さすのをやめました。